旦那は仕事から帰ってくると
まずお風呂に入る。
その後すぐにご飯を食べて
リビングのソファで1〜2時間寝る
という一連の流れがルーティンになっていた。
だから、私はそのタイミングを狙って携帯を確認することにした。
その日も、旦那はいつものように帰ってきた。
そして、やはりまずはお風呂に入る。
旦那はいつも携帯をリビングに置いていく。
一般的に不倫している人は
携帯を肌見放さず持ち歩く印象があるが、
なぜか旦那はお風呂やトイレの時もリビングに置いていく。
それほど私は気づかないバカだと思われているのか…
それとも私が携帯を見ないと信頼されているのか…
どちらにしても嫌気がする。
そして旦那は私が作った料理を食べて、
いつも通りソファで寝はじめた。
私は1回1回の呼吸が長くなるのを確認して、
旦那の携帯に手をかけた。
心臓の音が体中に響く。
旦那の携帯を旦那の顔に近づけて顔認証で解除する。
ここから、
まず画面下・右側の「≡」をタッチして、
旦那が何のアプリを開いていたのか
履歴を確認し写真を撮っておく。
後で元通りの順番に戻すため。
どんな順番で何のアプリを起動していたか旦那は覚えているはずもないとは思いながらも、
超が付くほどの心配所の私は
そこまで細心の注意をはらっていた。
そして、ついにLINEを開いた。
不倫相手の「加奈子」を見つけ、
最近のやり取りから順番に少しずつ確認する。
会っていたであろう日のやり取り、
待ち合わせ場所についた等のやり取り、
男女の甘いやり取り、
時々送り合っているお互いの何気ない生活の写真…。
情報を取っている間、手がずっと冷たくて、小刻みに震えて、時々旦那が寝返りするたびに緊張が強まり身体がこわばった。
情報収集をするのには時間がかかりそうだと思い、
私は旦那と加奈子のLINEのやり取りを
自分のLINEに送ることにした。
次回「LINE②」
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