ただ私たちには
セックスレスという問題があった。
子どもが欲しかった私は
定期的に彼を誘っていた。
管理職の彼は
夜勤はないものの
残業はあったし、
時々休日出勤もあった。
休みも休みじゃないような日常。
彼は疲れていることを理由に
SEXを断ることが多かった。
ある日、
私の勘が働いてしまった。
夜勤明けで帰宅すると、
彼は仕事のために
すでに家を出ていた。
彼がいつものように
洗濯カゴに入れていた汚れ物の衣類が
なぜかすごく気になった。
その中のパンツに手をかけた。
よく確認した。
パンツの中から
長くて細い髪の毛が出てきた。
明らかに私のものではなかった。
私の髪の毛よりも長い。
色も明るい。
手が震えた。
私は自分の髪の毛を
何本も何本も抜いて比較した。
まだ信じたくなかった。
次回「確信」
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